めた。
「エリ…」
「貴女が無事でよかった。私は…」
「よ、よくなんか無いっ、私のせいで、私が居たからっ、エ
リィだって…」
「私は…大丈夫です」
「大丈夫じゃない、大丈夫なんかじゃないじゃない…。皆、私
のせいで、死んで…お父様と…お母様も…」
「分かっています…それでも、私は貴女が無事で、とても安心
したんです。ここで貴女が死んでしまっては全てが無駄にな
る。さあ、ここから脱出しましょう…」
血が滴り落ちる腹部を押さえ、エイリィーンはリドレスティから離れると、彼女の手を引き、出口へと向かおうとする。
しかし、彼女は動かなかった。
「リドレスティ様…?」
エイリィーンの体から尚も滴り落ちる血を見ながら、彼女は
出会ったときと同じ笑顔で笑ったのだ。
「エリィ、いいえ、エイリィーン、貴女だけ逃げて」
「何を…?」
「その体では、此処から出ることはできない。そう、貴女が、
私をそこまでして護る理由などないのよ」
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「理由はあります、私はっ」
「理由はないわ。私は貴女を護ってなんか居なかった。別に貴
女を救ったわけではないのよ」
「……」
「私は、ただ、自分が寂しかっただけ。この力のせいで、友達
など居なかった。だから…だから貴女を見つけたとき、私は
本当に嬉しかったの。だって…」
そこで一旦言葉を区切り、そして続けた。
「だって、その容姿を持つ貴女なら、友達など居ない。私がや
さしくさえしてあげれば、ずっと私とだけいてくれるでしょ
う?」
「リドレスティ様、それは」
「そう、私は酷い女、だから、これはせめてもの罪滅ぼし…貴
女一人なら、ここから逃がしてあげられる」
「何を…」
リドレスティの両の手のひらから放たれた光によって、エイリィーンは全身を包まれた。
「リドレスティ様、いけません!私は…」
「エリィ、ありがとう…リドレスティは、幸せでしたよ」
「リド…」
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