200年目の鐘



「なんですか?」
 聞き返したリラに向かってモーガリスは微笑むと続ける。
「裏に温泉が沸いておる。泥を落としてくるといいじゃろ。そ
 れから、リノに回復も頼んでな」

「温泉…ですか?」
「おう、火の神殿の隣だからか沸いておるんじゃよ」
「はあ、でも火の神殿からは遠い気がしますが…まあでも有難
 うございます。それでは使わせていただきますね」

「リラ様温泉に入るんですの!?わたくしもご一緒してよろし
 いですか!?」

「あ、ボクも行くー」
「じゃああたしもー」
「ああ、マスターもいくんならあたしもいくう」
 横で聞いていた女性陣が口々に口を開きそしてリラの跡についていく。
「じゃあ俺もいくー」
 まぎれて着いていこうとしたクロノスの襟首をモーガリスは掴むと、グリスにその辺の地面と同化させとけと命じた。

「さて、今後の予定じゃが…マリアは時の一族、じゃから彼らに協力を頼もうかと考えているんじゃ」
「それはいい考えかもしれんな」

「俺も思ってた。何で彼らの問題でもあるのに全く関ってこな
 いんだ?」

 いつの間に地面から抜け出したのかクロノスもまた放しに参加している。
 その質問にはグリスが首を振りながら答えた。
「それはわかんね。だども、彼らにだって責任があると思う」
 あーでもないこーでもないと横で聞いていたラウルはなんだか悲しそうな顔をして、そして言った。
「それは、無理だと思いますよ」
 一気に視線がラウルへと注がれる。
「どういうことじゃ?」
「…時の一族は神を残してもう殆んど居ない、という事です」
「!?馬鹿な!」
「…」
「例えそうだとして、何故…主がそれをしっておる?」
「……それは俺が…マリアの…」
 沈黙し、そして言おうとしたときだった。
「ふうーさっぱりした〜」
「っていっても温泉ならいっつも入ってたけどねー」
 ミレルとキーラが顔を出し、
「なかなかいい湯加減でしたわ」
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