待ちしておりました』と。そしてドッグも自分を知っていると言っていた。
それは時の一族だからだと思っていたが…。
(時の一族は、未来が分かるのか?)
その様子をリラはちらりと横目で見ると、再びクロノスとリノの方へと向き直る。そしてはっきりとした口調で言っ
た。
「リラ=ローズ=ランクタッド、と」
「了解した。リノ」
「ん。リラ、はい」
リノは青く輝く精霊石の載った手を差し出す。
リラは短剣を取り出すと自らの手の平を切り裂いた。
鏡のような床に、いくつかの赤い点が散る。
「ボクの手の上に、手を」
リラは言われた通り、精霊石を間に挟んだまま、リノの手に自分のそれを重ねる。
「契約は名と血と声紋によって行う」
クロノスの言葉にリラは頷くと口を開く。
「我が名はリラ=ローズ=ランクタッド。王となるべく契約
を交わさんとする者。我は彼精霊との間に契約を申し入れ
る」
「我は水の精霊が主人、クロノス=クロト=ルシフェル。そ
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