200年目の鐘



 問いかけてきた精霊の言葉に、少年は彼女の顔を見上げると皮肉たっぷりの笑顔で答えた。
「ああ。試練なら終わっている。あの、うるっさくて有名
 な、自分一番の水のマスターを一瞬で黙らせた。それそれ
 で十分だ。何より我はこの娘が気に入った」

 その言葉にクロノスは苦笑しぼそりと言う。
「やっぱガキじゃん」
 ぎろっとクロノスを睨みつけ、そして咳払いを一つすると少年はリラの方へと向き直った。
「我はリュウキ=ジタ=トゥルス。ぬしの名はなんと申
 す?」

 リラは真っ直ぐにリュウキを見つめ名を名乗る。 
 リラの名をしっかりと頭に刻み込み、頷くと、リュウキは精霊を促した。
「わたくし、セレナと申しますの。以後お見知り置きを、リ
 ラ様」

 そう言って緑の精霊石を乗せた手を、リラに差し出した。

「さて、向かうとするか」
 契約を終え、前と同じように一同は奥の部屋へと案内され
た。そこにはやはり、段差があり、その上には似通った、僅かに違う文様が刻まれていた。

 
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