した。その過程を、過去を見せて欲しいと」
「……」
「一人の女による時の一族の消滅。実の姉の体までも転がって
いた…」
「ユリア…」
「ええ。本当に仲の良い双子だったようです。そして王の乗っ
取り……過去を見ている中で、私は一人の男の子を見つけま
した。誰ともすぐに仲良くなれる男の子。精霊王とさえも親
しかった。羨ましかった、そして、見ているうちに惹かれて
言ったんです。そう、私はその子に恋をしました」
「へ!?」
突然何を言い出すのかと驚きでラウルの声が裏返る。
「時の流れが違う、決して会えないと解っていても…」
「…えっと…」
慰めるべきかどうか言葉を濁すラウルに構わずリラは続け
た。
「本当は貴方に本名を名乗らなくてもよかった…でも、そうし
たのは、貴方が私をあの場所から連れ出してくれる人だと知
っていたから。私の見ていた男の子…、たった一人、過去に
時を渡った人物、時の神は腕輪を持っているその子を、まだ
森で保護されていた私の所へ導きました。全てを終わらせる
ために…」
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「それって…」
「『待っていた』といった理由です」
「そうじゃなくて…」
リラはラウルの口に人差し指を押し当てて言葉を制した。
「少しだけでいいんです。私を、私達の事を、信じてくださ
い」
「おお〜、なんかいい感じじゃない?」
「覗き見は悪趣味だぞ」
「うっせえなあ、嫌なら帰ればいいだろ?全く背も気もちっち
ゃいんだから」
「なんだと!?」
「もう、静かにしてよ」
「そうじゃ、ちっとは静にせんか!」
「馬鹿、声でかいよ」
眠っている精霊を神殿に置き去りにし、四人は物陰に隠れて二人の様子をじっと見ていた。
が、またいつもの二人が騒ぎ出す始末。取り敢えずばれたらまずいので止めようとしていた時だった。
「あ。ちょっと!!リラちゃんいなよ!?」
「何!?」
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