あのまぶしい光に包まれ、目を開けると、城を出る時に使った転移装置上にいた。
急いであの部屋へ向かう。
ドアのないゲートをくぐると祭壇の上には八人の姿があっ
た。
彼らは振向く。
「無事か、ラウル。いや、ラウル王」
リュウキの言葉に一瞬耳を疑い、そして聞き返す。
「王?だって王は」
「リラはもう居ない」
「居ない?」
眉を細め、祭壇の方を向く。
薄い茶色い髪の少女はその上に横たわっていた。眼は硬く閉ざされその赤い瞳を見ることはできない。
「何…だ…?」
「その石を使えたのが何よりの証拠じゃ」
「石?だってこれは王でなくても使えるって」
「それは、王にしか使えないのよ」
「俺は契約だってしてない!」
「確かに、ラウルはボク達と契約はしていない」
「だったら」
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「でも、例外があるんですの」
「例外?」
「王が自らの命が決して助からないと悟った時、その血と、腕
輪と石、そして己の名と相手の名で王位を継承する事ができ
るのよ」
「でもリラは!自分でリノを呼ぶって!!」
「石もない。ましてや王でない者に精霊を呼び出すことはでき
ねえだよ」
「何…それ…じゃあ最初のあの言葉は…」
『私、リラ=ローズ=ランクタッドは、ラウル=トキ=クレ
スタに王位を継承します』
ラウルは精霊石を落とす。
金属の落ちるような音を立て、石は床に転がった。
四人のマスターと四人の精霊の横を通り過ぎながらゆっくりとゆっくりとリラに近づいてく。
近くまで来ると、まだ乾ききっていない血だまりの上に膝を下ろした。
彼の衣服が血を吸い、赤く染まっていくのも気にせずに。
そしてそのまだぬくもりの残る腕に触れた。
「何だよ、嘘ついた訳?いらないよ、あんなの」
自然と声が震える。
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