リュウキはサンタクロースが持っているような大きな袋を引きずっていた。
その後ろをセレナが心配そうについていく。
「リュウキ様大丈夫ですの?大変でしたらわたくしが持ちまし
てよ?」
「大丈夫だ、これくらい。見てろよクロノス。主の鼻っ柱、我
がへし折ってくれる」
そんなことを呟き、怪しい笑みを浮かべながら、しかもとても大変そうに広間へ向かった。
「リュウキ様、本当に大丈夫ですの?どうしても自分でと仰る
なら風の力で運んだほうがよろしいのではなくて?」
ピタリとその手を止め、振り向く。
「それを先に言え!!」
「まあこれだけ貰えれば合格なんじゃねえのけ?」
グリスの言葉にモーガリスは頷く。
「じゃな。マームさんのお陰でビリは免れることができるかも
しれんのう」
広間に全員が顔を出したのはほぼ同時だった。
皆が皆自身満々にそこに足を踏み入れたとき、全員が負け
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た、と思う。
ラウルの周りには全国から送られた贈り物が並々と並んでいた。
「ホント、流行ってるんだな」
そんなことを言う。
「やっぱり権力には勝てないのか、そうなのか?」
クロノスががっくりと肩を落とす。
ミレルはその肩をポンっと叩き言った。
「まあまあ、大体予想はついてたじゃない。それに本当の目的
は…ねえ?」
その言葉にクロノスはバット顔を上げ、そうだった、そう言うと周りを見回しよしっとガッツポーズをつくる。
「まあとりあえず結果発表じゃな。まあ、ラウルが一位なのは
確実として。数えるぞー!」
・・・・・・・・・
しばしの沈黙。
結果はこうなった。
1位 ラウル 数え切れません
2位 ミレル 87個
3位 クロノス、リュウキ 51個
4位 モーガリス 29個
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